「あっ! 大地震!! あなたは家の外に逃げる??それとも逃げない??」
つい最近のTVの情報番組で、
”災害から我が身を守る方法”(正確なタイトルではないが) と題して、
ある建築士の方が、
――「在宅中に大地震が起こったら”すぐ外へ逃げる”は昔の話、
現在の木造住宅は地震に強くなっているので、”慌てて逃げず”に
外に飛び出て飛散物などに当たってしまう危険を避ける方が良い」――
と話されていました。
視聴していて「なるほど!」「確かにその通りだ!」と思われた方が
少なくなかったのではないでしょうか。
ただ、
全てを否定する訳ではありませんが、果たしてその通りなのでしょうか。
一つ重要な条件(但し) が語られていなかった気がします。
その条件とは、
「但し、”耐震性が確保された住宅”に限る」
「但し、”倒壊の危険のない住宅”の場合」
ということです。
言い換えると、TVの話は、「新・新耐震基準」(現行基準)を満たした、
平成12年6月以降に建てられた住宅について当てはまることであり、
それ以前の「旧耐震基準」“「新耐震基準」の住宅には該当しないのです。
確かに大地震時には、家の外にも危険がいっぱいです。
屋根瓦の落下や外壁の剥落、ブロック塀の倒壊など、色々なものが
凶器と化します。
しかし、それに対して”倒壊”は――比較になりません――
怪我では済みません。ともすると――命を落とします――
となると”逃げる”を選択するべきところですが、
もう一つ、知っておくべき重要な事実があります。
(このブログのタイトルさえ無意味となってしまいますが・・・)
震度6強、震度7クラスの大地震では、立っていることもままならず、
「耐震性の低い木造住宅」(*1)は、僅か数秒で倒壊してしまいます。
その数秒で家の外に”逃げる”ことは不可能に近いです。
(*1) 「耐震性の低い木造住宅」とは、
昭和56年6月以前に建てられた「旧耐震基準」の住宅だけではありません。
平成12年6月以前の「新耐震基準」の住宅も注意が必要です。
阪神淡路大震災では、「新耐震基準」の住宅の内その1割が倒壊・崩壊しています。
こちらの動画をご覧ください。
「旧耐震基準」で建てられた住宅における、耐震補強なし と 耐震補強あり
の比較実験です。
―在来木造住宅震動台実験―
「提供 防災科学技術研究所 E-ディフェンス」
おわかりでしょうか。
耐震性の低い住宅では、”逃げる”どころの問題ではありません。
あっと言う間に倒壊してしまいます。
では、「旧耐震基準」「新耐震基準」で建てられた住宅にお住まいの
あなたやあなたの家族は大地震からどう身を守ればいいのでしょうか。
耐震補強を行い、「新・新耐震基準」以上にすることがベストだと思いますが、
実際に耐震補強をするとなると、費用も掛かりますし、大ごとです。
耐震補強する人、できる人も限られてしまいます。
そこで!!!
をおすすめします。