耐震等級とは何?等級ごとに基準を説明します
住まいの耐震性が気になる皆さん、耐震等級という言葉をご存知ですか。
耐震性能を示す指標ですが、耐震基準とは区別されます。
住まいの耐震性を理解する上で、両方の指標を理解しておくことは重要です。
この記事では、耐震性に関わる指標について解説します。
□耐震等級とは?
耐震等級とは、住宅の損壊を小さくすることを目的として定められた指標を指します。
2001年に施行された品確法の中で規定されました。
一方、耐震等級より前に建築基準法で定められていた指標が耐震基準です。
こちらは、人命を守ることを目的としています。
そのため、建物の損壊が生じたとしても倒壊を防ぎ人命を守れるかどうかが焦点となるでしょう。
これらの2つの基準の大きな違いは、法規的に義務であるか否かです。
耐震等級は任意の規定である一方、耐震基準は義務の規定になっています。
そのため、耐震等級を導入していない住宅は多く存在しています。
よって、耐震基準だけに適合している住宅よりも両方に適合している住宅の方が耐震性が高いと言えるでしょう。
□耐震等級を区分ごとに解説!
耐震等級は、住宅の性能表示制度によって3つに区分されています。
それぞれどのような基準で定められるものなのかを見ていきましょう。
まずは、耐震等級1についてです。
この区分は、建築基準法で定められた最低限の耐震性が備わっている建物にあたります。
地震の震度で言うと、6強から7の地震に耐えられる強度を想定しています。
震度5程度の地震であれば、建物の損傷を防ぐのにも効果があるとされています。
このように、一区分に対応する震度には少し幅があります。
その理由は、震度という値が実際の被害の状態から決められるためです。
震度や耐震等級の区分は、目安として考えるのが良いでしょう。
次に、耐震等級2の区分についてです。
この区分の耐震性は、1つ目の等級の1.25倍です。
この基準以上を満たす建物は、「長期優良住宅」と認められます。
災害時に避難場所として利用される学校や病院などの公共施設は、耐震等級2以上の耐震強度が必要になるでしょう。
最後に、耐震等級3についてです。
この区分の耐震強度は、1つ目の等級の1.5倍です。
性能表示制度の中では最も高いレベルとされます。
そのため、災害時に救護活動の拠点として使われる消防署や警察署の多くは、この基準を満たしています。
□まとめ
耐震等級について、耐震基準と比較しながら見ていきました。
この2つは耐震性を表す指標として似ていますが、違いをご理解いただけましたか。
耐震等級は、3つの区分があることを押さえておきましょう。
ご不明点がございましたらお気軽に当社までお問い合わせください。