免震偽装・・・木造住宅の耐震・制震は大丈夫?
免震偽装ー大手油圧機器メーカー(K Y B)による免震・制震装置の検査データの改ざんが発覚し問題になっています。
全国で1000件近くの高層マンションや公共の鉄筋コンクリート造の建物が対象となっています。
木造住宅にお住まいのあなたには関係の無い事と思われるかもしれません。
ところが・・です、もし、あなたが我が家の耐震・制震をお考えであれば、話が違ってきます。
木造住宅の耐震や制震においても、「偽装」や「改ざん」ではありませんが、
・耐震診断をせずに補強工事
・耐震の知識・経験の少ない、又は専門外の人間による耐震診断(現地調査)
・ほぞ抜けの対策が考慮されていない補強設計・補強工事
・ほぞ抜けの対策しかしていない補強工事
・耐震基準を考慮せず、耐震・制震装置取付け
・他の構造を無視した、耐震・制震装置のみの取付け
・・・など
決して安心などできない、名ばかりの耐震診断?、耐震・制震工事?が行われているようです。
一部の心無い業者だけかと思いきや、上記の何項目かは大手住宅メーカーや、耐震・制震装置販売企業なのです。
これは「免震の改ざん」同様に、「安心」を得るためにご自宅の耐震・制震を行った方々にしてみれば、
倒壊する、しない以前の問題ではないでしょうか。
メーカーとしては耐震・制震装置(商品)を販売することが生業かもしれません。
ですが、人の命に関わる「耐震・制震」です。販売優先主義はやめて
しっかりと正確な耐震診断を行い、精度の高い補強設計・補強工事で、お客様(施主様)に「安心」を提供してほしいものです。
では、これから我が家の耐震・制震を行うには、どうすればいいのでしょうか?
当然のことですが、「耐震事業者の選択」が大切です。
この選択で、成功か失敗かのほぼすべてを決定すると言っても過言ではありません。
「耐震・制震装置」個々の性能や特徴、検査データなども大切ですが、二の次です。その後でも十分間に合います。
耐震基準・基準耐力・評点・引抜力(N値)・偏心率・許容応力度・・・わかりますか?
何がいいのか?・・・どれを選ぶべきなのか?・・・???ではないでしょうか。
しっかりとした耐震事業者であれば、数ある「耐震・制震装置」の中から、
あなたのご自宅に合った費用対効果の優れたものを(メーカーなどの贔屓無しに)選択し、
耐震性を高め、「安心」出来る補強案を設計・提案してもらえるはずです。
批判や反論もあるかと思いますが、独断と偏見?で、書いてみました。
ご自宅の「耐震・制震」成功のために「耐震事業者」選択時の参考にしていただけたら幸いです。
「耐震事業者選択の間違い」
あなたが耐震・制震を行う時・・・何を基準に耐震事業者を選びますか?
〇信頼(?)のおける大手リフォーム会社ですか?
・・・偽装や改ざんをするのはいつも大手です。
・・・すべての大手とは言いませんが、「大手だから・・」という考えは、控えるべきかと思います。
・・・耐震を謳ってますが、外注の下請け業者に任せてしまっている会社さえあります。
・・・又、あなたが利用できる助成金や減税などの提案もしてくれない会社もあります。
〇ポータルサイトや紹介サイトなどでの紹介で決めますか?
・・・ポータルサイトや紹介サイトのほぼすべてが、ビジネスです。
・・・耐震を直に行うリフォーム会社や工事会社からの紹介料、会費などで(建築専門外の業者さんが)運営しています。
・・・「工事お祝い金」などをくれるサイトもあるようですが、その出所は・・・わかりますよね?
・・・有益で専門的な情報だけは頂いておきましょう。
〇信頼できそうな営業マンに任せますか?
・・・その営業マンに耐震や制震の知識がありますか?
・・・その営業マンがいつまでご自宅の担当でいてくれますか?
〇価格の安さで決めますか?
・・・確かに価格が安いに越したことはありません。
・・・ただし、それは耐震診断に始まり補強工事完了までのトータルコストが安いかであり、
・・・その内容で本当に「安心」出来るのかがもっと重要なことです。
〇その他
・・・選んだ会社の中に耐震の知識や経験が豊富な人間は居ますか?
・・・実際に耐震診断や補強工事を行うのは外注の業者ではありませんか?
・・・耐震診断もせずに「耐震・制震装置」の取付けや補強工事を勧めてきませんか?
まだまだ書けること、書きたいことはたくさんあります。
要は、耐震・制震を真剣に考えているあなたが、
「販売して終わり」の耐震・制震装置(商品)やいい加減な耐震・制震工事をするような業者を選んでほしくありません。
真剣なあなたに、真剣に向き合い、あなたと一緒に「安心」を創ってくれる耐震事業者は必ずいます。
焦らずに、慎重に、耐震事業者を選んでいただくことが、あなたの耐震・制震を成功に導きます。
・・・本当の「安心」を手に入れてください。