家づくりと陶芸


みなさんは “陶芸” に興味をお持ちですか?
昨日、耐震診断のご報告で伺ったお客様に何点かの陶芸作品を見せていただき、久し振りに美術館に行って名画を見た時のような、スゥーっと背筋が伸びる感覚と、心が落ち着く静かで激しい感動を覚えました。
本当に素敵な焼きものでした。

陶芸の教室に通い5年。
教室の先生は “手とり足とり” ではなく、”見て覚えて・見て盗め” で、
お客様は「どう形付けるか?」 「どう仕上げるか?」 夢にまで見て、
心を込められた動きのある”かたち”。
決して塗装では表現できない色・ツヤ・ムラ。
・・・世界で一つだけの・・・焼き物を創られたのです。

とても建築と通ずるところがあると、私は思いました。
私は会社設立以前、父の元で大工をやっていました。
自宅では優しい父でも、現場では 「親方」 です。
『見て覚えろ!見て盗め!』 でした。
また、住宅設計会社勤務当時の上司や先輩も 『見て覚えろ!見て盗め! とにかく書け!考えろ!』 でした。

今考えると、それが私の小さいながらも宝であり、力の蓄積だと思います。

そして何より陶芸も建築も手作りであり、そのプロセスにおいて想い入れがあるからこそ、素晴らしい形・色・・・世界に一つだけ・・・が生まれるのだと思います。

建築・家づくりが仕事である私たちが、お客様への想いを大切にしてこそ、お客様にとっての素敵な住宅を創ることが出来るのであり、お客様に幸せを提供できることに間違いないと思います。

私たちはお客様に世界で一つだけの素敵を提供するために、
これからも一生懸命に心の轆轤(ろくろ)を回します。